【液タブ】手書きイラストを元に綺麗な刺しゅうデータを作りたい!【刺しゅうPRO 10】
こんにちは!ファブテラスいわてスタッフの猪股です。
(今から約3年前に一度ファブテラスいわてを卒業したのですが、色々あって出戻りました!
今後とも是非よろしくお願いいたします)
今回の記事は、かつての私がやり残した
手書きイラストを使って綺麗な刺しゅうデータを作る試みの2025年最新版となっています。
皆様の制作の参考にしていただけたら嬉しいです!
これまでの課題点
約3年ほど前は、画像(jpeg、SVG)を使う方法で刺しゅうデータを作成していたのですが
細かい部分の再現がうまくいかないのが課題でした。


画像から刺しゅうデータを作成する方法についてはこちらの記事でまとめています。
そのため、今回は細かい部分をうまく再現する方法を模索してみたいと思います。
やりたいこと
SNSのショート動画を見ていたら、
イラストを描くように刺しゅうデータを作成している海外の方の動画が流れてきました。
その方は、液晶ペンタブレットを使ってアニメキャラクターの線を完全に再現しています。
え、私もそれやりたい。
けど、自分がやるとすれば、どうやってやれば…?
ここは天下のファブテラスいわて。
デジタルものづくりに特化した施設です。
改めて施設内を見渡すと、必要な機材は全て揃っていました。
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ということで、
液晶ペンタブレットと刺しゅうPROでイチからデータ作成をしてみたいと思います。
使うもの
液晶ペンタブレット
ファブテラスいわてにある液晶ペンタブレット(以下、液タブ)の機種は HUION Kamvas GT-191。
大きめの液晶を備えた、作業がしやすい液タブです。
液タブを接続するPC
ファブテラスいわてには、液タブが接続済みのPCが設置されています。
ドライバのインストールやペイントソフト(CLIP STUDIO PEINT)のインストールも済んでいるため、電源をつければすぐに使うことができます。
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刺しゅうPRO
刺しゅうPROは、刺しゅうデータを作成する専用のソフトウェアです。
こちらもファブテラスいわての利用者さまであれば、誰でも利用可能です。
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ここで事前準備として、刺しゅうPROが入っているドングルを
液タブが接続されているPCに差し込みます。
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差し込むだけでOKです
こうすることで、刺しゅうデータ作成する際に液タブが使えるようになりました!
刺しゅうデータの作成
ここからが本番です!
刺しゅうデータを作成する手順としては、以下の3stepです。
- 下書き(画像)を用意する
- 刺しゅうPROに下書きを読み込む
- 刺しゅうPROの描画ツールで刺しゅうデータを作る
これらの手順を詳しく説明していきます!
下書き(画像)を用意 〜 刺しゅうPROに読み込む
まず、下書きはアナログでもデジタルでもなんでもOKです。
自分がやりやすい方法で作成してください!
今回は、iPadのペイントソフトを使ったので下書きを画像として出力後、PCで読み込みました。
ここから刺しゅうPROに取り込みます。
刺しゅうPROに取り込む際には、
[画像]タブを押下
→ [開く]を選択
→ 開いたウインドウから、下書きにする画像を選択
→ ウィンドウ右下の[開く]ボタンを押下
これで完了です!
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描画ツールで刺しゅうデータを作る
刺しゅうデータは、
ひたすらペンツールを使って下書きをなぞるように作成していきます。
具体的な手順は以下の通りです。
[ホーム]タブをクリック
→ [ツール]グループの[図形]をクリック
→ [図形]の下にある[ツール]アイコンをクリック
→ [閉じた線/開いた線]の中から使いたいツールを選ぶ
→ ペンタブレットのペンを使って描画していく
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データを作っていきます
普通のペイントツールとは違うので、操作感に慣れるまで少し時間がかかります。
ですが!慣れてしまえばこっちのものです。
普段使うマウスでは、細かい動きが難しくなかなか編集しづらい感覚がありました。
ですが、今回液タブで操作してみると
刺しゅうデータの細かい部分も直感的に動かすことができてとても楽でした!!!!!
もっと早く気が付きたかったなと思いつつ、ゴリゴリ作成していきます。
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最後に、糸色や縫い方の設定などを整えて完成です!
パンの焼き目やタコさんウインナー、目玉焼きのツヤなど、細かい線も綺麗に表現できています。
これはかなり期待できそうです…!
刺しゅうしてみる
刺しゅう枠にフェルトをセットします。
ミシンがうまいこと縫ってくれるよう祈りながらスタートボタンを押します。

縦横無尽に針が動くので、ヨレたり失敗したりしないかハラハラしながら見守ります。
意外と順調!!
時折、ミシンの指示に従いながら糸色を変更したりしつつ…
完成!
かなり綺麗なパンとおにぎりと諸々の朝ごはん達が刺しゅうできました!!!
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3年前のトラと比べると、段違いに綺麗な刺しゅうができています。やったね!
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主線が若干ずれていたり、タコさんウインナーの顔が若干潰れていたりと
細かいところは改良の余地がありそうです。
糸密度や線の太さ等調整すれば、もっともっとクオリティが上がりそうな予感がします…!
あと一歩!
まとめ
今回は、液晶ペンタブレットと刺しゅうPROでイチから刺しゅうデータを作成してみました。
実際に刺しゅうしてみると、「かなり綺麗にできたけど、まだまだ改良は必要そう」という結果になりました。
改善点として、
・糸密度を上げる
・主線を太くする
・縫い順を工夫して糸色の変更頻度を少なくする
この辺りを工夫すればもっともっと良い刺しゅうができそうです!
この記事を見た有識者の方からのアドバイスもお待ちしております。
ぜひ、制作の知見をシェアしていただけると嬉しいです!!
最後に
岩手県一の設備を備えたファブテラスいわては
岩手県民の方に「デジタルものづくりに親しんでほしい」という思いで運営されています。
この記事を見て興味を持ってくださった方、
デジタルものづくりは初めてだけど挑戦してみたい!という方など
どなたでも遊びに来ていただけたら嬉しいです。
岩手県民情報交流センターアイーナ3F エレベータホール奥
ファブテラスいわてで皆様のお越しをお待ちしております。